『kagamination(第1弾)』発行10周年によせて 2011年に発行した鏡音コンピCD&画集企画『kagamination』が 6月12日をもちまして、発行10周年を迎えます。 また本日6月3日にはそれに先立ち、一斉投稿企画「kagaminationツアー」に 参加した多くの楽曲が投稿10周年を迎えました。 『kagamination』のリリースより、ついに10年を迎えようとしております。 振り返ると、この10年はとても地続きだった感覚があり、 当初は夢のように思えた「10年後」が、いざ過ごしてみたら 普通の日々の積み重ねだったなということを思っています。 ですが、この10年間は、鏡音リン・レンやVOCALOIDという存在が我々の思っていた以上に 未来に向かって大きく歩みを進めた10年でもあったと思います。 ニコニコ動画はもちろん、世界中のメディアや ゲームなどを通じ、ボカロ曲やボカロキャラクター、創作を楽しむ文化も 本当に昔よりも多くの人に愛されている、という実感を持っています。 10年前の当時に描いていた姿とは、ちょっと違うところもあるのかもしれませんが、 それでも、ボカロと人間が共存し、ボカロが今後も定番としてずっと共に 歩みを進めていく、そんな環境が出来上がったのではないでしょうか。 最初の頃はいつ終わるともわからないようなそんな世界だったのが、 ようやくずっと今後のことまで考えられるようになったと思います。 その一方、この10年は災害からの復興という、 ゼロからスタートした10年間でもありました。 そしてようやく力強く歩みを進め始めたかといったところで、今度はコロナウイルス。 今までの社会のルールも様々に変わり、光が少しずつ見え始めたところではありますが まだ予断を許さない状況は続いております。 でも、どんな時もボカロや音楽、創作へ向き合う気持ちを支えにして、 辛さや楽しさを共に分かち合うような存在として付き合っていくことができれば、 この先の10年、100年も、きっと歩んでいけると確信しております。 この『kagamination』という作品制作にご協力を頂いた皆様へのご恩を、 そして、参加者や制作チームの作品にかける想いを信じて 作品を手にとってくださり、「10年後」の今日のことを覚えていてくださった すべての方への感謝を胸に、 今年の後半に発行する『kagamination2』シリーズの成功に全力を注いでまいります。 どうぞ引き続き、よろしくお願いいたします。                           2021年6月3日              kagamination制作チーム 代表 アンメルツP